神奈川県と山梨県の県境、旧藤野町(相模原市緑区)の里山に移住した子育て中の母(代表)が
タンザニアでは農業がGDPの約3割、労働人口の約7割を占めています。豊かな国土に恵まれ、農業が盛んな国ですが、食品加工業が未発達なため、農産物の価格変動が大きく、廃棄ロスも生じています。Matoborwa社は、契約農家さんからサツマイモ、フルーツ、ピーナッツなどを安定的に買い取り、加工する事業を営んでいます。日本では当たり前のことですが、安定的に給与が支払われることが少ないタンザニア。Matoborwa社では、青年海外協力隊出身の長谷川さんが経営者として現地に駐在し、日本式のマネジメントを導入し、働きに応じて毎月決まった日に約束した給与を支払っています。それにより収入が安定し、家賃を払い、子どもを養うことができている、とタンザニア人スタッフに喜ばれています。また、農薬や化学肥料を使わずにマンゴーやパイナップル、サツマイモなどを育てる契約農家さんから安定的に農産物を仕入れることで、契約農家さんの収入が安定し、生活を支えることができています。
あるときタンザニアで良質なカカオが栽培されていることを知ります。カカオ豆を入手し、すり鉢を使ってチョコレートを作ってみたところ、カカオ豆と砂糖だけで、感動的に美味しいチョコレートができました。友人たちの後押しや地元商工会とのご縁もあり、藤野でクラフトチョコレート(Bean to Bar Chocolate)づくりをすることになりました。
タンザニアのカカオ豆は、世界の生産量のわずか0.1%(2021年)ですが、品質が高いことで知られます。藤野良品店は、フルーティで香りの高いカカオ豆を生産するKokoa Kamili(ココアカミリ)から有機カカオ豆を輸入しています。Kokoa Kamiliは契約農家らから生のカカオ豆を相場より高い価格で買い入れ、自前の発酵所で発酵・乾燥・選別をして世界のクラフトチョコレートメーカーに輸出しています。良質な苗を安価に配布したり、栽培指導を行ったり、バイクで生カカオ豆を集荷したりといった活動で契約農家を支えています。
ドライフルーツのパッケージやチョコレートの型、チョコレートの包装紙のデザインやイラストは、芸術の町・藤野ならではの、地元アーティストによるものです。
また、チョコレート包装紙の折り作業は地元の障害者施設に手伝っていただいています。
藤野は有機農家さんが多い地域。特産品の柚子やキウイ、生姜など、有機農産物を使った季節限定商品も提供しています。
タンザニアと藤野をつなぎ、途上国支援と地元活性化に貢献する活動になることが私たちの願いです。
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