先日のAcademy of Chocolateに続き、International Chocolate Awards(ICA)Asia Pacific大会の結果が先週末に発表されました。参加国・地域は日本、台湾、中国、香港、ベトナム、タイ、インド、オーストラリア、ニュージーランドなど。

藤野良品店からは、里山クラフトチョコレート(Satoyama Craft Chocolate)のプレーン(カカオニブなし)、プレーン(カカオニブあり)、柚子ピール、生姜、天日塩の5点を出品していました(いずれもベースはタンザニア・ココアカミリの有機カカオ70%&有機砂糖30%)。

結果は・・・ありがたいことに生姜、天日塩でBronze(銅賞)を頂きました。プレーン(カカオニブなし)はFinalistsには残っていましたが、残念ながら選外に。

タンザニア・ココアカミリのカカオ豆を使った受賞作品は藤野良品店以外にも複数ありました。こういった品評会はチョコレートの作り手の力量が問われるのはもちろんですが、やはり素材(カカオ豆)は重要です。

ところで、ICAへの応募者には、詳細な審査結果がフィードバックされます。例えばプレーンのチョコレートは11人の審査員によって審査されたようです。審査員によって評価がかなりばらついていたのがちょっと意外でした。すごく良く評価して頂いた方もいれば、逆にネガティブ評価のみが並んでいる方もいたり。もちろん良い評価、悪い評価を併記した方もいたり。どんな意見も参考にはなるのですが🤔

実は、藤野良品店のチョコレートはこういった品評会向けに最適化されているとは言えません。例えば厚み。藤野良品店のチョコレートのモールドはカカオポッド(カカオの実)を半分に割ったものを模した形をしています。立体感を出すために、溝を切り、豆の部分はふっくらさせています。そのため、必然的に全体的に厚くなってしまい、薄くて口の中でパッと溶けて風味が広がるチョコレートに比べて口溶けはどうしても劣ってしまいます。「食べ応えがある」とは言えるのですが。風味についても、フルーティ&酸味に寄せた仕上がりになっているので、正直言って万人受けはしないと思います😅

もう一つはパッケージ。チョコレートの包装によくアルミ箔やアルミ袋が使われるのは、酸化と湿気を防ぐ、香りを逃がさない(&匂い移りを防ぐ)、光による変質を防ぐといった機能性の高さが理由ですが、藤野良品店ではパッケージに全て紙素材を使っています。そのため、品質保持という観点からはちょっと弱いのです(うちのチョコはなるべくお早めにお召し上がりください&長期保管する場合は気密性があるタッパーなどに入れてくださいm(_ _)m)。

考えてみれば万能な評価基準なんてあり得ませんよね。さらには評価自体も人間がやるわけですし。先のプレーンチョコレートの評価を見てみたら、審査員Aさんは「コンチングし過ぎ」と書いていて、審査員Bさんは「コンチングが足りない」と書いていました😅

色々書きましたが、こういった品評会には大きな価値があると思っています。チョコレートメーカー同士が切磋琢磨する場になりますし、Bean to Bar方式で厳選素材で地道なチョコレートづくりをしているメーカーの存在を広く知ってもらう機会にもなります。もちろん、審査員の方々のご意見はチョコレートメーカーにとって品質改善のヒントになります💡

一方、藤野良品店としては、品評会でそこそこの評価が得られれば御の字で、パッケージデザインや紙の手触り感、型の形、地域のストーリーも含めて皆さんに楽しんで頂きたいという思いでこれからもチョコレートを作っていきたいと思っています(万人受けはしませんので悪しからずご承知おきください!)。今後ともよろしくお願いいたします🍫

※International Chocolate Awardsのホームページはこちら

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