スーパーやコンビニなどでカシューナッツの原産国を見ると、「ベトナム」や「インド」と表示されている商品が多いことに気づきます。
実際、日本の輸入統計を見ても、この2か国が圧倒的です。
2024年の日本のカシューナッツ輸入量は約12,331.7トン。国別では、
- ベトナム:7,220.8トン(58.6%)
- インド:5,104.2トン(41.4%)
- カンボジア:4.609トン(約0.04%)
- インドネシア:2.018トン(約0.02%)
- マダガスカル:0.100トン(約0.001%)
となっています。
ベトナムとインドを合わせると99.9%以上。各国のシェアを小数点第1位で丸めると58.6%+41.4%=100.0%に見えますが、より正確には約99.95%です。
それ以外は、カンボジア約4.6トン、インドネシア約2.0トン、マダガスカル約0.1トンで、3か国を合計してもわずか約6.7トンにすぎません。
つまり、日本のカシューナッツ輸入は事実上、ベトナムとインドの2か国に集中しています。
これだけを見ると、「世界のカシューナッツの主な産地は、ベトナムとインドなのだろう」と思うかもしれません。
ところが、世界のカシューナッツ生産量を見てみると、かなり違った姿が見えてきます。
世界のカシューナッツ生産の中心は実はアフリカ
FAOSTAT(国連食糧農業機関=FAOの統計データベース)の2024年データによると、殻付きカシューナッツの生産量上位20か国は次のようになっています。
| 順位 | 国 | 生産量 | 地域 |
|---|---|---|---|
| 1 | コートジボワール | 944,673トン | アフリカ |
| 2 | インド | 794,910トン | アジア |
| 3 | タンザニア | 528,262トン | アフリカ |
| 4 | ベトナム | 306,185トン | アジア |
| 5 | ガーナ | 218,576トン | アフリカ |
| 6 | ベナン | 212,624トン | アフリカ |
| 7 | ブラジル | 159,212トン | 南米 |
| 8 | ブルキナファソ | 147,617トン | アフリカ |
| 9 | モザンビーク | 142,250トン | アフリカ |
| 10 | インドネシア | 141,305トン | アジア |
| 11 | フィリピン | 137,400トン | アジア |
| 12 | ギニアビサウ | 90,200トン | アフリカ |
| 13 | ナイジェリア | 80,900トン | アフリカ |
| 14 | マリ | 76,600トン | アフリカ |
| 15 | ギニア | 61,500トン | アフリカ |
| 16 | コロンビア | 57,000トン | 南米 |
| 17 | ガンビア | 36,000トン | アフリカ |
| 18 | タイ | 24,400トン | アジア |
| 19 | スリランカ | 17,600トン | アジア |
| 20 | マレーシア | 16,800トン | アジア |
※FAOSTAT「Cashew nuts, in shell」2024年。統計値には各国の公式報告値に加え、FAOによる推計・補完値が含まれる場合があります。
上位20か国のうち、11か国がアフリカの国です。
この11か国だけで、世界のカシューナッツ生産量の約6割を占めます。
つまり、「アフリカでもカシューナッツが作られている」という程度ではありません。
アフリカは世界のカシューナッツ原料供給の中心地なのです。
そしてタンザニアは、コートジボワール、インドに次ぐ世界第3位のカシューナッツ生産国です。
2024年の生産量は約52.8万トン。日本でカシューナッツの産地としてよく目にするベトナムの約30.6万トンを大きく上回っています。
なぜ日本ではタンザニア産をほとんど見かけないのか
世界第3位の生産国なら、日本でもタンザニア産カシューナッツをもっと見かけてもよさそうです。
ところが実際には、日本の輸入の約99.95%がベトナムとインドに集中しています。
その理由は、「カシューナッツを栽培する国」と「加工する国」が大きく分かれているからです。
カシューナッツは収穫した段階では硬い殻に包まれています。
食べられる状態にするには、蒸したり加熱したりしたうえで殻を割り、中の食用部分をできるだけ壊さずに取り出し、薄皮を除き、大きさ、色、形状などによって選別する工程が必要です。
アフリカで収穫されたカシューナッツの多くは、この加工を行う前の殻付きカシューナッツ(Raw Cashew Nut)の状態でインドやベトナムへ輸出されています。
UNCTAD(国連貿易開発会議)によると、2014~2018年には、世界で輸出された殻付きカシューナッツの約90%をアフリカが供給する一方、世界の殻付きカシューナッツ輸入の約98%をインドとベトナムの2か国が占めていました。
当時、アフリカで殻を取り除いて加工されていたのは、アフリカで生産されたカシューナッツの15%未満でした。
大まかに言えば、
アフリカで栽培
↓
殻付きのままインド・ベトナムへ輸送
↓
インド・ベトナムで加工
↓
殻を取り除いた食用部分を日本・欧米などへ輸出
という国際分業が形成されているのです。
インドは100万トンを超える殻付きカシューナッツを輸入
インド自身も世界有数のカシューナッツ生産国です。
2024/25年度の国内生産量は約80万トンでした。
それでも、巨大な加工産業を動かすには国内原料だけでは足りません。
APEDAの市場資料では、2024/25年度のインドの殻付きカシューナッツ輸入量は約114万トンと推計されています。
APEDAとは、Agricultural and Processed Food Products Export Development Authorityの略で、インド商工省傘下の農産・加工食品輸出振興庁です。
原料の主な供給元には、コートジボワール、タンザニア、ギニアビサウ、ベナン、ガーナ、モザンビーク、ナイジェリアなどのアフリカ諸国があります。
つまりインドは、自国でも大量のカシューナッツを生産しながら、さらにアフリカなどから100万トンを超える原料を集めて加工する巨大な加工拠点なのです。
ベトナムはさらに巨大なカシューナッツ加工国
さらに規模が大きいのがベトナムです。
2024年のベトナム国内のカシューナッツ生産量は約30.6万トンでした。
一方、2025年には290万トンを超える殻付きカシューナッツを海外から輸入しています。国内生産量とは桁が違います。
そして2025年の殻を取り除いたカシューナッツの輸出量は約77万トンに達しています。
つまり現在のベトナムのカシューナッツ産業は、
「ベトナムで収穫したカシューナッツを加工する産業」
というより、
世界各地からカシューナッツ原料を集め、大規模に加工し、世界中へ再輸出する産業
と考えた方が実態に近いでしょう。
なぜインド・ベトナムで加工すると価格競争力があるのか
ここまで読むと、別の疑問が出てきます。
「アフリカで採れたカシューナッツなら、その場で加工すればいいのでは?」
という疑問です。
タンザニアからインドやベトナムまで何千kmも船で運べば、当然、輸送費もかかります。
それにもかかわらずインドやベトナムで加工する方が価格競争力を持つのには、いくつかの理由があります。
長年の産業集積と機械化
インドでは20世紀初頭からカシューナッツの商業加工が発達してきました。
特に南部には、加工企業、熟練した人材、原料商社、加工設備、メンテナンス業者、輸出業者などが集積しています。
カシューナッツ加工工場があるだけではありません。
原料を世界中から買い付け、品質を評価し、加工し、選別し、副産物を利用し、海外の顧客へ販売するまでの産業全体の仕組みが長年かけて形成されています。
一方、ベトナムでは殻割り、薄皮除去、選別などの工程の機械化が進み、大規模な加工産業が形成されました。
加工設備を製造・修理する企業や、世界各地から原料を調達する商社、輸出業者なども集積しています。
年間290万トンを超える海外原料を集められること自体が、その加工産業の規模を物語っています。
大量海上輸送と「帰りのコンテナ」
アフリカからインド・ベトナムへの殻付きカシューナッツの輸送では、コンテナが広く使われています。
例えばタンザニア産では、80kg程度のジュート袋に詰め、40フィートコンテナ1本に約28トンを積む取引例があります。
さらに取引量が非常に大きい場合には、コンテナではなく、袋詰めした殻付きカシューナッツを在来船に大量に積む「breakbulk」と呼ばれる輸送方法も使われます。
つまり、大量の原料をまとめて船で動かすことで、1kg当たりの輸送費を抑えることができます。
さらに興味深いのが、アフリカとアジアの間のコンテナ貨物の偏りです。
アフリカ諸国は、機械、電気製品、自動車、日用品など、さまざまな製品をアジアから輸入しています。
一方、アフリカからの輸出には鉱物資源や農産物なども多く、それらは必ずしもコンテナで運ばれるものばかりではありません。
そのため、コンテナ貨物については、アジアからアフリカへ向かう貨物の方が多く、アフリカからアジアへ戻る際には空のコンテナが発生しやすいという偏りがあります。
船会社にとって、空のコンテナをアジアへ戻しても運賃収入は得られません。
そのため、アフリカからアジアへ戻るコンテナの運賃は、反対方向より安くなりやすい傾向があります。
UNCTADによると、2021年の長期契約運賃では、40フィートコンテナ1本当たり、
- アジア → アフリカ:2,733ドル
- アフリカ → アジア:664ドル
と、アフリカからアジアへ向かう運賃は約4分の1でした。
もちろん、海上運賃は時期、港、航路、需給によって大きく変動します。また、この数字がそのままカシューナッツの運賃というわけではありません。
それでも、アフリカからアジアへの「帰り便」が比較的安くなりやすいという物流構造も、殻付きカシューナッツをアジアまで運んで加工して採算を合わせられる理由の一つと考えられます。
港湾・河川・工場を結ぶ物流網
インドやベトナムでは、大量の原料輸入を前提とした物流インフラも形成されています。
インドでは、海外から輸入した殻付きカシューナッツを主要港で受け入れ、加工地域へ運び、加工後のカシューナッツを再び輸出する物流網があります。
ベトナム南部では、海港だけでなく河川やバージを使った輸送も発達しています。
例えばベトナムのロンアン周辺は、メコンデルタにつながる河川網を利用でき、Cat LaiやCai Mepなどの主要国際港とも接続されています。
つまり、
アフリカから船で原料を運ぶ
→ 港で受け入れる
→ 大規模な加工工場で加工する
→ コンテナに積んで世界へ輸出する
という流れそのものが効率化されているのです。
世界各地から原料を集め、工場を一年中動かせる
さらに重要なのが、工場の稼働率です。
カシューナッツ加工には、蒸煮、殻割り、乾燥、薄皮除去、選別などのための設備が必要です。
一度工場や設備にお金をかけた以上、できるだけ長い期間動かした方が、製品1kg当たりのコストを下げることができます。
例えば同じ1億円の設備でも、年間3か月しか使わない場合と、ほぼ一年中使う場合とでは、一つ一つの製品に負担させる設備費が大きく違います。
たくさん作るほど、設備にかかった費用を多くの製品に分けられるため、1kg当たりの加工コストを下げられるのです。
この点で、インドやベトナムには大きな強みがあります。
西アフリカ、東アフリカ、東南アジアでは、カシューナッツの収穫時期が異なります。
西アフリカの収穫期には西アフリカから原料を買い、別の時期にはタンザニアやモザンビークなど東アフリカから買う。さらに東南アジアからも調達する。
こうして世界各地の収穫期をつなぐことで、加工工場を年間を通して長く動かすことができます。
これは設備費だけの問題ではありません。
一年を通して仕事があれば、機械操作や品質管理、選別などに慣れた人材を継続的に雇うことができます。
経験を持つ従業員を確保しやすいことも、生産性や品質を安定させるうえで重要です。
タンザニアで加工するメリットと課題
では、タンザニアのような生産国で加工する場合はどうでしょうか。
インドやベトナムとは逆の弱みがある一方で、産地加工ならではの強みもあります。
自国原料だけでは工場を一年中動かしにくい
タンザニアで、基本的にタンザニア産のカシューナッツだけを使って加工する場合、カシューナッツの収穫期に工場の操業が左右されます。
収穫期には大量に加工できても、それ以外の季節には設備があまり動かない。
その結果、高価な加工設備にかかった費用を少ない製品で負担することになり、製品1kg当たりの加工コストは高くなりやすくなります。
従業員を年間を通して安定的に雇用することも難しくなります。
また、一年分の原料を収穫期にまとめて買って保管するのであれば、短期間に大量の原料を購入するための資金と、大きな倉庫も必要です。
原料輸入のための国際海上輸送がいらない
一方で、産地加工には明確なコスト上のメリットがあります。
タンザニアで収穫したカシューナッツをタンザニア国内で加工すれば、インドやベトナムの加工会社のように、原料をアフリカからアジアまで船で輸入する必要がありません。
加工前の段階では、
- 原料の国際海上輸送費
- 輸入港での荷役
- 通関など輸入に伴う物流費
- 輸入港から加工工場までの輸送
を省くことができます。
もちろん、農家や集荷拠点からタンザニア国内の加工工場まで運ぶ費用はかかります。
それでも、原料が加工工場と同じ国で採れること自体は、産地加工の大きな強みです。
インドやベトナムには、「世界中から原料を集め、大きな工場を一年中動かせる」という強みがあります。
タンザニアには、「原料が近くにあり、加工前の国際輸送がいらない」という強みがあります。
最終的な価格競争力は、設備の規模や稼働率、生産性、人件費、原料価格、国内物流、海上運賃、輸出量などを合わせて決まります。
現時点では価格だけでの競争は簡単ではない
藤野良品店では、2026年にタンザニアから約1トンのカシューナッツを輸入しました。
実際に輸入してみて感じたのは、この程度の数量では、日本で大量に流通しているインド産やベトナム産と価格だけで競争するのは難しいということです。
インドやベトナムでは、何十万トン、何百万トンという規模で原料を動かし、大きな加工設備を高い稼働率で動かし、既存の国際物流網を使って製品を輸出しています。
藤野良品店のようにタンザニアから約1トンを日本へ輸入すれば、1kg当たりの国際輸送費、通関費、国内配送費などはどうしても高くなります。
インド産やベトナム産のカシューナッツが安いのは、単に「安い国で作っているから」ではありません。
長い時間をかけて、非常に効率的な加工・調達・物流システムを作り上げてきた結果として、価格競争力があるのです。
ただし、タンザニア産についても、今後輸入量が増え、コンテナ単位などの大きなロットで海上輸送できるようになれば、1kg当たりの物流費を大きく下げられる可能性があります。
さらに現地加工の規模が大きくなり、工場の稼働率も高まれば、原料輸入のための海上輸送が不要という産地加工の強みを生かしながら、インド産・ベトナム産との価格差を縮めていく余地はあると考えています。
ただ、現時点で藤野良品店がタンザニア産カシューナッツを扱っている最大の理由は、
「一番安いカシューナッツを売るため」ではありません。
それでも藤野良品店がタンザニア産を扱う理由
何より、カシューナッツそのものがおいしい
藤野良品店がタンザニア産カシューナッツを扱っている一番基本的な理由は、商品としておいしいからです。
産地への付加価値還元やトレーサビリティも大切ですが、食品である以上、やはり味は非常に重要です。
藤野良品店では、タンザニアから輸入したカシューナッツを焙煎し、シンプルな塩味のほか、地元・藤野の佐野川茶やコーヒーなどを使った味付けも行い、藤野地域の店舗などで販売しています。
実際に販売してみると、おいしさを評価して繰り返し購入してくださる方も多く、現在では藤野良品店の売れ筋商品の一つになっています。
産地のストーリーを知らなくても、まず食べて「おいしい」と思ってもらえる。
食品を扱う以上、これはとても大切なことだと思っています。
まず商品そのものに魅力がある。そのうえで、産地やサプライチェーンにも意味がある。
藤野良品店では、その両方を大切にしています。
産地と加工現場を自分たちで確認できる
藤野良品店が輸入しているカシューナッツは、タンザニアで収穫された原料をタンザニア国内で加工したものです。
そのため、どこで育ったカシューナッツなのかが明確です。
インドやベトナムが世界中から殻付きカシューナッツを集めて大規模に加工する仕組みは、とても効率的です。
その一方で、最終的な商品を見ても、原料がどこの国で栽培されたものなのか分かりにくくなることがあります。
コーヒーやカカオでは、国だけでなく地域や農園まで意識して商品を選ぶことが珍しくなくなりました。
カシューナッツにも、本来は同じように「産地」があります。
さらに藤野良品店では、海外の業者から価格表だけを受け取って商品を発注しているわけではありません。
実際にタンザニアの生産者・加工者を訪問し、どのような工程で加工されているのか、どのような衛生管理が行われているのかを現地で確認しています。
食品を輸入して販売する以上、価格や味だけでなく、
誰が、どこで、どのように作っているのか
を自分たちで確認できることも重要だと考えています。
藤野良品店は小さな事業者なので、大手企業のような購買力はありません。
その一方で、実際に加工者のところへ足を運び、顔の見える関係をつくり、現場を確認したうえで仕入れることができます。
これも藤野良品店の仕入れ方の特徴です。
収穫から加工までの時間を短くできる
産地で加工することには、もう一つメリットがあります。
収穫してから加工するまでの流れを短くしやすいことです。
アフリカで収穫した殻付きカシューナッツをインドやベトナムで加工する場合、
収穫
↓
乾燥
↓
集荷・保管
↓
港まで輸送
↓
海上輸送
↓
加工国で荷揚げ
↓
保管・工場への輸送
↓
加工
という流れになります。
タンザニア国内で加工すれば、加工前にこの長距離の国際海上輸送を挟む必要がありません。
その分、収穫から加工までの期間を短くし、加工前の長期輸送や保管を減らすことができます。
もちろん、「早く加工したカシューナッツなら必ずおいしい」と単純に言えるわけではありません。
殻付きカシューナッツは、十分に乾燥させ、温度や湿度を適切に管理して保管すれば品質の劣化を抑えられます。
それでも農産物である以上、長期間の海上輸送や保管を減らせることは、品質管理の面でメリットがあります。
藤野良品店が輸入しているタンザニア産カシューナッツのおいしさに、こうした産地加工がどこまで影響しているのかを定量的に証明することはできません。
ただ、収穫地の近くで加工できることは、私たちが産地加工に魅力を感じる理由の一つです。
加工による仕事と付加価値を産地に残せる
タンザニア国内で加工することには、経済的な意味もあります。
殻付きカシューナッツをそのまま海外へ輸出すれば、蒸煮、殻割り、薄皮除去、選別、品質管理、包装などの仕事は加工国で行われます。
その工程によって生まれる雇用や付加価値も、インドやベトナムなどの加工国で生まれます。
タンザニア国内で加工して、食べられる状態まで仕上げてから輸出すれば、その仕事と付加価値をタンザニア国内に残すことができます。
これは、インドやベトナムで加工することが悪い、という話ではありません。
むしろ両国が長年かけて築いてきた加工・調達・物流システムは非常に合理的です。
その仕組みがあるからこそ、世界中の消費者が安定した品質のカシューナッツを比較的手頃な価格で買うことができます。
その一方で、
カシューナッツを作っている国で加工するというサプライチェーンも、もう少し増えていいのではないか。
藤野良品店では、そう考えています。
日本の調達先を少し増やす
日本のカシューナッツ輸入の99.9%以上が、ベトナムとインドに集中しています。
非常に効率的な調達構造である一方、供給源としてはかなり偏っています。
カシューナッツは農産物です。
生産量は天候によって変わりますし、国際価格、物流、為替、輸出入政策などによっても供給環境は変化します。
世界第3位の生産国であるタンザニアから、加工済みカシューナッツを直接日本へ輸入するルートを持つことは、わずかながらも日本の調達先を増やすことにつながります。
世界のカシューナッツ産業を調べてみると、一見不思議に見えるサプライチェーンにも合理的な理由があることが分かります。
原料の多くを生産するアフリカ。
世界中からその原料を集め、大規模かつ効率的に加工するインドとベトナム。
そして、そこから加工済みのカシューナッツを輸入する日本。
インドやベトナムは、大量調達、大量海上輸送、比較的安い帰り便、高い設備稼働率、機械化、熟練人材、港湾・物流網などを組み合わせることで、高い価格競争力を実現しています。
藤野良品店が約1トンをタンザニアから直接輸入した経験から見ても、現時点では価格だけでインド産やベトナム産に勝つのは簡単ではありません。
それでも、私たちがタンザニア産を扱う理由があります。
何より、おいしいこと。
そして、産地が分かること。
生産者・加工者を実際に訪ね、加工工程や衛生管理を自分たちで確認できること。
収穫から加工までの流れを短くできること。
加工によって生まれる仕事や付加価値を、生産国にも残せること。
さらに、日本に「タンザニア産」という新しいカシューナッツの選択肢を作れること。
価格だけでは測れない、こうした価値も含めて商品を届けたいと考えています。
タンザニア産カシューナッツを業務用にも販売しています
藤野良品店では、タンザニアの生産・加工現場を実際に訪問したうえで仕入れたカシューナッツを、業務用にも販売しています。
藤野では、タンザニア産カシューナッツを自分たちで焙煎し、シンプルな塩味のほか、地元・藤野の佐野川茶やコーヒーなどを使った商品として販売しています。
おかげさまで、おいしさを評価していただき、藤野良品店の売れ筋商品の一つになっています。
そのまま焙煎してナッツとして販売するのはもちろん、菓子、パン、料理、ナッツバターなど、さまざまな用途で使える素材です。
小売店、飲食店、菓子・パン製造、食品メーカーなどでタンザニア産カシューナッツにご興味のある方、業務用での仕入れをご検討の方は、ぜひお問い合わせください。
数量や価格、サンプルなどについてご相談いただけます。
